MITSUBISHI PAJERO
METALTOP WIDE XR-II 1995 |
SUZUKI JIMNY
X-Adventure XC 2011 |
クルマの価格や価値よりも、現実的に最も重要になるのが、クルマにかかる諸費用やガソリン代を含めた「維持費」。
メイン・クルマのダウンサイジング(小型化)によって、実際どれくらいの差が出るのかを検討してみた。 |
■維持費
自動車税 車検費用合計 重量税(24ヶ月) |
PAJERO
56.100円 135,000円(最安額2007年参考) 63,000円 |
JIMNY
7,200円 60,000円(2010年カプチーノ参考) 7,600円 |
差 額
ー48,900円 ー75,000円 ー55,400円 |
パジェロとジムニーの大きな違いは基本的に最低限必要になる維持費、「税金額」と「車検の費用」だ。
車検時に大きな差が出るのは「重量税」だが、何も修理・交換が無くても軽く10万円越え・・・エコ対象とはかけ離れた16年前のパジェロは“減税対象外”なうえに、古いクルマは大事に乗ってても「任意保険」が高くなる。経年劣化などで修理する箇所も増え続けるし、年式が古いとパーツ1つ1つも高くなってくるから、多く見積もっても・・・年間10万円位の差が出る可能性がある。頭では解っていた事だが改めて計算してみると、この不況下で複数のマシンを所有しながらパジェロも維持するには、負担が大き過ぎることを考えさせられたのだ。軽自動車2台、中型バイク1台、小型バイク3台・・・ジムニーに変えると、全マシン合わせてもパジェロ1台よりも安い維持費になってしまうのです。 次に、普段ダイレクトにサイフに響くのがガソリン代。これを記録している給油と走行距離のデータから、パジェロのガソリン消費を検証してみた。 比較は、週末の長距離ドライブがカプチーノやバイクであった「2010年5月」と、通勤や買い物の他に長距離ドライブなども全てパジェロで走っている「2011年5月」からザックリと計算した。 |
■2011年5月/PAJEROのみ
給油回数/5回 総 量/204 L 金 額/24,998円 走行距離/2,143km |
■2010年5月/合計
給油回数/5回 総 量/160 L 金 額/20,305円 走行距離/2,506km |
(PAJERO
(2回 (105 L (12,282円 (503km |
カプチーノ
1回 15.5 L 2,293円 524km |
GSX400
2回 30.8 L 4,557円 911km |
ビラーゴ125)
1回) 8.5 L) 1,173円) 568km) |
「2010年5月」と「2011年5月」とでは、ガソリン代に一月で約5,000円くらいの差がでた。
走行距離と給油量から単純な燃費の計算をすると・・・ 2011年5月/パジェロがリッター7.5km、2010年/全マシン合計がリッター15.6km の計算になる。 給油前のガソリン残量やガソリン価格(2011年は石油価格が3〜7円高い)、ドライブ目的地も違うので正確な比較とは言えないが、通勤から長距離までほぼ似た行動パターンから、長距離を走って燃費が伸びたとしても、パジェロの燃費が他よりかなり悪いということがわかる。今まで通り、このペースでドライブシーズン5月〜11月をパジェロだけで走ったとすれば、7ヶ月分で3万円以上高くなる計算だ。 ※2010年のパジェロデータを、ジムニーの40Lフル満タン(レギュラーガソリン単価140円の計算)を2回で11,200円と仮定して置き換えても、大きな差は無いだろう。 例年ならパジェロで長距離ドライブも少ない3月〜5月だが、2011年は「乗り収め」と「室蘭の実家通い」で長距離に出る回数が多くて例年のほぼ2倍強になった。パジェロだけでガソリン代の3ヶ月平均が2.6万円、2010年ドライブシーズン5月〜11月の平均は2.2万円・・・他マシンを廃して全てパジェロだけで走ったとしたら、小遣い全てがガソリンとタバコ代で消えてしまう!または赤字か?と愕然とした。 最初の頃は、バイクとパジェロだけで電車通勤の会社だったから気にならなかったが、毎日パジェロに乗ってる今はガソリン代の負担が大きすぎるのだ。 維持費とガソリン代を合わせれば、年間約13〜15万円くらいは違ってくる計算になる。収入が減っているのに、税金をはじめ何でもかんでも値上げの時代が続く世の中、この額は大きい!バイクの維持費なども考えれば、半端に維持費がかかる小型車などではなく、軽自動車の選択がベストなのは確実になった。しかしジムニーの場合、軽自動車と言ってもイジりたくなるクルマ。誘惑の多いジムニー、最初はカスタムに出費が続きそうだ・・・ パジェロとジムニー維持費の差額分でローン返済とまではいかないまでも、6年のローン返済が終われば、すこし余裕ができるのかな?それとも景気に相殺されて生活に変わりないか?いづれにせよ、可能なモノは切り詰めていかなければ、バイク&カーライフの現状維持は難しいことになる。 (2011.6) |
■室内寸法
長さ: 幅: 高さ: 乗車定員: |
PAJERO
1685mm 1410mm 1210mm 5名 |
JIMNY
1660mm 1220mm 1210mm 4名 |
比較結果
ー25mm ー190mm 0mm ー1名 |
■走行モード
2WD 4WD |
PAJERO
2H(FR:後輪駆動) 4H(センターデフ付フルタイム4WD) 4HLc(ハイギア直結:センターデフロック) 4LLc(ローギア直結:センターデフロック) |
JIMNY
2WD(FR:後輪駆動) 4WD(パートタイム4WD) 4WD-L(ローギア直結) |
●4×4セレクト
2代目パジェロから装備されたスーパーセレクト4WDは、パートタイム4WDのトランスファーにビスカスLSD付きセンターデフを追加し、「4H」ではセンターデフ式フルタイム4WDとほぼ同じ走行性能を発揮する。初期のパジェロと違って、デメリットは複雑な機構のため重くなること。 パジェロでも普段は一年中「2H」、たまに「4H」くらいしか使わないから“持ち腐れ装備”?ではあったが、冬は生活の中や探索ドライブでもスタックする場面はあるから、選択肢があるだけ安心感はあった。素早く操作できるレバー方式はアイスバーンなどでのスリップ&ドリフト?した時などよく活躍した。 JB23《5型》から装備されたドライブアクション4×4は、操作がスイッチ式(長押し)になり、電子制御になった「エアロッキングハブ」だが、選べるモードがシンプルな4WD機構は初代パジェロに戻った感じ。普段は「2WD」モード以外使わないだろうが、“カンタン操作”だというスイッチ式は、ダイレクト感もなく“長押し”して切り替わるまでの反応が鈍くて使いにくいのが残念。5MT車にはトランスファーも機械式のままマニュアル操作できるグレードを残して欲しかった。 ▲TOP
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